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メグは一瞬、眉間に皺を寄せたが、首を傾げながら答えた。
「・・う〜ん、ジョーイって人は知らないですネ。」
「きっと、どこかで会ってるんだと思うけどなぁ〜。なんか、話と話が繋がりそうなんだけど。」
メグは、更に綿星を見ながら告げる。
「ジョーイだった、アナタは・・その後、ああ・・・・。これは話しにくいデス。」
「大丈夫だよ。前世も占いも、どんな結果も全て受け止めるから、何でも言って。」
それに対して、メグが気まずそうに答えた。
「アナタは・・・、火事で死んだ。ダンス教室のビルが、火事になったんデス。」
綿星は気落ちした様子で、俯きながら聞く。
「・・そうか。そのボストンでの火事って、何年前の事なの?」
「・・今から、およそ26年程前の事デス。私が生まれる前に、ジョーイだったアナタは死んでいるわけだから、やっぱり私とは会ってないですネ。」
綿星は、深い溜息をついた。
「ふう。・・やっぱり、そうなのかぁ。俺の前世は、火事にあって死んでしまうんだな。」
メグが尋ねる。
「綿星さん・・・。やっぱり、って? 前世で、自分が火事で死ぬ事、知っていたんですか?」
綿星は頭を掻きながら、苦笑いで答えた。
「うん・・まあね。実は、色々と占い巡りで回っていた中で、『前世』を見てくれた人がいたんだよ。その時に、今メグちゃんが言った事と同じ話を言われたよ。アメリカ人でジョーイって名前で・・・、そして火事で死んでしまったんだ、って。」
「そうだったんですネ・・。それで『前世』の事を聞いても、あんまり驚いたりしなかったんですネ。」
メグはそう言いながら、笑顔で受け入れてくれたようだ。
「メグちゃんが、一生懸命に占いや前世を見てくれたのに、何か悪かったねぇ。俺、話した通り、占いとか好きだから、色々巡って見てもらってるんだよ。」
綿星が、申し訳ない顔をする。
「そんな〜、イイんですヨ。占いしてる所はたくさんありますし。『前世』を見るって所も時々、聞いた事ありますから。」
メグは、笑顔で答えてくれた。
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