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「さて、じゃあ次は採点モードやりますか!」  清水先輩がそう言うと「おおー!!」と場の空気がより一層盛り上がった。 「採点モードお願いします」 「かしこまりました。つぎのきょくから、さいてんもーどをかいしします」 「じゃ、次は誰行きますか?」  はい、と手を挙げた主任の男性に清水先輩がマイクとリモコンを渡す。リモコンを操作すると、CMにも起用されているロックバンドの曲が流れ始めた。 「採点もできるんだ。すごい」 「ねこはからおけねこなので、せいみつさいてんができます。ひつようとあらば、ぜんこくらんきんぐをひょうじすることもかのうです」 「本当にカラオケなんだね」 「はい。からおけねこですので」  からおけねこは少し得意げに言った。自分の仕事に誇りを持つのは素晴らしいことだな、と私は思う。 「よし、どうだ!」  曲を歌い終えた主任は、からおけねこを見る。ドコドコドコ、とドラムロールが流れ、からおけねこは採点を開始した。 「おんてい12てん! ひょうげんりょく8てん! ろんぐとーん7てん! あんていせい17てん! りずむ9てん! びぶらーとぼーなすとくてん2てん! ごうけい55てん!」 「あー! 55点!」  大袈裟に頭を抱える主任。「ナイスファイトー!」と拍手が起こる。 「ひょうげんりょくがたりないようです。あーてぃすとのきもちになってうたうよう、こころがけましょう」  採点モードの感想って言葉にされると急に腹立つな。
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