紺色と水色

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「そういえば、夕霧さんって最近此処に来たんですか?」 「えぇ。人間界に居たけど、退屈になって此処に来たわ。最近の子は教養がなってないのよねぇ……」 沙紺が質問をすると、夕霧は困ったように頬に手を当て、溜息をついてみせる。 「教養…確かに俺が生まれた頃に比べて、常識とか配慮が足りない人間が増えてるって聞いた事ありますけど……」 沙紺は少し残念そうにする。 そうこう話しているうちに、ずっと黙っていた朝緋がモジモジしながら口を開く。 「お兄ちゃん……お腹痛い……」 「ん?大丈夫か?兄ちゃんも一緒にトイレに付いて行こうか?」 「大丈夫…一人で行ける……じゃあ行ってくるっ」
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