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「んぅ……?」
目を閉じて、どれだけ経っただろうか。
沙紺は寝てしまったことに気づいて慌てて起きると、布団がかけてあることに気づく。
隣を見ると、すぅすぅと寝息をたてる夕霧が居た。
胸元が少し開いているのを沙紺は意図せずに見てしまい、赤くなって視線を逸らす。
(って、夕霧さんの部屋で寝るなんて…俺の馬鹿っ…!夕霧さんも無防備で寝てるし…もし俺が変態だったらやばいでしょ!!)
と思考がまとまらない沙紺。
夕霧の色気と、部屋の艶かしい雰囲気に心臓がうるさい。
布団を引っ張るのも悪いともう一度横になる沙紺。その時、
「ん……沙紺くん……」
夕霧が寝言を言ったかと思ったら、なんと沙紺に抱きつく。
「夕霧さ……!?」
顔に当たる柔らかいアレ。
沙紺は真っ赤になる。
自分の名前を呼びながら抱きつく美人に「これは夢か?」と一瞬現実逃避をしてみる。
息はできるが、起こした方がいいのか?いや、でも気持ちよく寝てるんだから起こさない方がいいよなと思考がぐるぐるとする。
考えた結果、寝ようと目を閉じる沙紺。
寝れる筈もなく、夕霧が起きるまでずっとドキドキしていたのであった。
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