この手を離さないように…

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「えッ!?わ、私と然さんがッ!?」 軽い感じの桐生さんの言葉に、激しく動揺。 「だって両想いじゃん?」 『じゃん?』ってウィンクしながら言ってくれるけど いつ誰がそんな事を言ったんですか。 ううん、言ってないはず。 なぜ見透かされているのか・・・・ 「両想いってどういう事よ!?  然、綺咲さんの事が好きだったの!?  それより綺咲さんが然が好きって何なの!?」 もう、ずーっとパニックな美南さん。 これはしばらく厄介な…。 「然さんとの事は  私の仕事においてのプロデューサーだけなので  お2人が考えているような事は何もないよ。  それは関係ない」 そう…関係なんて、ない。 これは私が勝手に決めた事。 好きって気付いた気持ちに その片思いを抱えたまま彼の傍にいるのが辛くなって 逃げ出すだけ。 ただそんなくだらない理由なだけ。 「そう…なんだ。  盗作事件の事と言い  なんかちょっと最近ビックリな事ばっかなんだけど。」 『はぁ…最悪』なんて溜め息を漏らす美南さんは 珍しく落ち込んでいるみたい。
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