脱・日陰女子。

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置いて行かれても帰るに帰れないため 涼しい顔して正面入り口から入っていく彼に 渋々ついて行く事にしたのだけど… (気まずい…  何このアウェー感) 入った瞬間に感じた違和感の正体は 物珍しい人間を見るような業界人の視線。 一緒に歩いてる相手が この凄い人だから余計に目立つ。 エレベーターに乗り込むまでに 何人の人に笑われたかわからないくらい。 傷つくなぁ。 「それで?私をどこへ?」 「ここです」 無言で歩き続ける彼に ようやく聞けた頃にはちょうど到着。 入り口の扉を開けられ 中へと通された先は美容室のよう。 状況がわからず ポカーンと口を開けている私を他所に 彼は女の美容室に何やら伝えている。 「全体的に彼女のイメージに合わせてガラッと変えて。  その辺は任せる。  それが終わったら着替えも頼むね」 聞こえてくる会話からして 私の知らない間に話が進んでいる内容だ。 「あ、あの!  私まだモデルをするとは言ってませんよ!」 「うん、言ってないね」 気持ち良いくらいに即答だ。
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