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「それで、お困りごととは……」
「クッキー」
「クッキー?」
さすがに、どんな名探偵でも、これだけではわからない。
説明ベタな友人Aではなく、芙己に詳細を求めようとすると、今度は友人Bが口を開く。
「なんか、さっき、いきなりクッキー渡されたんだって」
こちらも負けじと必要事項が足りてないのだけど、今度はピンときた。
「なるほど。ホワイトデーとしてクッキーをもらったのですね。では、名なしのお相手を推理すればよろしいのかしら」
これは、いかにも恋愛探偵向きだとカレンは瞳を輝かせた。
「いえ、その、相手はわかってるんです」
「あらま、そうですの?」
となると、何を推理してほしいというのか……。
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