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「あれは、4組の朝霧くんだったよ。よくは知らないけど」
「そうそう。あたしら見ちゃって、芙己っちが困ってそうだから声かけたら、チョコもあげてないのにクッキーもらって、意味わかんないって言うからさ」
「ふむふむ、そう来ましたか。ちなみに、芙己さんに心当たりは?」
「全然ないです」
これには、本人が答えてくれた。
「ちなみに、バレンタインは誰かにあげましたか」
「え?」
「確か、調理部でしたよね? バレンタインには、ガトーショコラを作ったって聞きましたわ」
「あ、それが……」
「あたし、知ってる。芙己っち、忘れて帰って、次の日、見たら片付けられてたんだって」
「まあ。芙己さんは、意外とうっかりさんなのですね」
「うっかりさんだって、ウケる。じゃあさ、相手もうっかりして、渡す人、間違っちゃったんじゃない?」
ケラケラ笑う友人達の発言も一理あるのだけど、探偵カレンは納得しなかった。
「まだ、結論を出すには情報が少ないですわ。なので、わたくし、助手を呼ばせていただこうと思います」
「「「助手?」」」
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