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ーー
ゲーセンに行ったあの日から、彼はよく私に絡んでくるようになった。
学校でも周りの目を気にせずに話しかけてくる。特に昼休みと放課後。
「ねぇ千葉さん」
「ハイハイ、今日は何ですか」
「有栖ったら、和泉に冷たすぎない?」
「そうだよね、弥生ちゃんもそう思うよね?」
今日も昼休みに私の席にやって来た和泉君。私が興味なさげに返事をすると、弥生と和泉君に同じ目を向けられた。捨てられた子犬みたいな目だ。
クラスのところどころから冷たい視線を感じているのは私だけか? 確かに弥生はゴーイングマイウェイだから、周りの視線なんて気にする子ではないけれども。
「今日はどこに遊びに行く?」
「偶には友達と遊んだら? こっちを恨めし気に見ている彼女さんたちとかさ」
「おれ誰とも付き合ってないよ? それに、あいつらとは休み時間にゲームしてるし」
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