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「姉貴、起きろよ!」
バンッと勢いよく扉が開け放たれた。と言うか蹴破られた。
「何やってんだ?」
振り返ると、奇抜な金髪にバチバチピアスの弟がいた。
まぁ正確には血は繋がってないけど。父さんの再婚相手である母さんの連れ子。行動は乱暴だし口は悪いけど、私を姉貴と慕ってくれるいい子だ。
「うっわ! 秋に花咲いてる!」
「はぁ? 何言ってんだよ脳内花畑! さっさと下りて来いって母ちゃんが呼んでんだよ!」
「あっはい」
わざわざ起こしに来てくれたのか。確かに今日は寝坊した自覚はあるんだ。だってほら、目覚まし時計が4時で止まってるのに壁掛け時計は7時だもの。
「さっさとしろよ」
「ハイ」
しっかりした弟にそう言い残され、私は急いで制服に着替えた。
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