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こんな感じ
けーちゃんと暮らし始めて、
ホントにはじめはさぐりさぐりだった。
すごく好きとか、美味しいとか、いや、とか、
とにかく感情表現が豊かで、起伏も激しい。
でもその気持ちには何の嘘も裏も表もない。
だから、僕に向けられる愛情も半端なくて、
はじめはすごく戸惑った。
でも、思えば若い時って、
こんな感じの恋愛してたかな、
と懐かしいなと思った。
僕も、けーちゃんには駆け引きとか、
大人ぶった体裁や体面なんかは、
気にしないことにした。
それに、けーちゃんを大事にすることと、
はれものにさわるように扱うのは、
違うってわかるようになった。
例えば、頭ごなしに怒ったり、
否定したり、できないことを責めたりはしない。
当たり前のことだけど、
少し気長に少し大目にみること。
これ大事。
でも僕もそんなできた人間じゃないから、
「もうっ!!」ってなることもある。
そのときは、"何でそうなったか"僕の気持ちを伝える。
きちんと、ゆっくりと、
で、けーちゃんが悪いときは、怒る。
ダメな時も注意する。
障がいとか関係なく、
けーちゃんはサボリ癖があるから、
たまにケンカになる。
はじめは、『僕が大人にならなきゃ』って、
何でもかんでもけーちゃんを甘やかしてたけど、
それは僕が疲れてしまう。
そう気づいてからは、
何でもけーちゃんと話す。
そう決めた。
へらへらしてることが多いから、
腹立つこともある。
そんなときは、『僕今怒ってるよ』アピールをする。
そうやって、けーちゃんにも僕をわかってもらう。
もともと相性がいいのか、
お互いがお互いのペースやリズムをつかむのに、
そんなに時間はかからなかった。
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