20人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
静かな部屋に、三人のため息と、時折肢が動く音がワサワサと聞こえた。
「では、本官はこれで失礼します」
「え?行っちゃうの?何のために税金を払っているって言うのよ!」
母は、納税者として当然の怒りを再び口にし、巡査は渋々留まるしかなかった。
「お母さん?これ、どうする?」と、妹。
「生ゴミとして出すしかないのかしら。今日は何曜日?」
「えっと今日は・・・この臭いの、あと3日もここに置いとくの?臭くってもお兄ちゃんの方がまだマシだったわ。こんな規格外のオダンゴ・・・」
「規格外?そうだ!」
巡査は、はたと思いついて三度めの電話をかけた。
「もしもし?」
「はい、国立科学博物館です」
最初のコメントを投稿しよう!