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ノアが前に好きな人とセックスしたくなるって言ってたけど、私にはよく分からなかった
陸くんにカラダを貸して
幼なじみの彼のことを思いながら
その彼として抱かれるのは嫌いじゃなかった。
そのうち、私として陸くんに抱かれたらどんな感じなんだろうって思ったけど
でもそれって好きってことなんだろうか
私は多分何かが人より足りない
「あのさあ」
「はい」
「お前、俺の事好きなの?」
「尊敬はしてますし人間としては好きです」
「男として好きなのかってこと」
「そういう好きとかはよく分からないです」
「そしたらそーゆー事言わないの!」
「はあ、だめでしたか」
「ほんとお前なら・・・危なっかしーな。ほれ」
「ありがとうございます」
彰さんが私の空いたグラスにワインを入れてくれた
「前も同じ事言ってたよな、去年の夏だっけ?
『彰さん試しに抱いてくれますか?』って。すっごい普通の話ししてた時お前突然。
あの時ビックリしたけど、さすがに2回目だと慣れた。お前が変わったヤツだって大分わかったしな」
「私、変なんですかね」
「・・・あのさ、セックスがしたいの?」
「いえ、そんなに好きってほうではないかと」
「じゃあなんで抱いて欲しいの?」
「去年の夏、ノアが言ってたんです。『好きな人が出来ると、抱きしめて欲しくてセックスしたくなる』って。私がよく分からないっていうと、『セックスしてから好きになることもあるらしいって』言ってて」
「だから試したくて俺に去年言ったのか・・・俺を巻き込むな」
「彰さんならしてくれそうだったから」
「俺を軽い男みたいに言うんじゃありません」
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