登りきるまで待っていて

私のトラウマ

──私、小さい時可愛かったみたいで。
今みたいじゃなくて、ちゃんと女の子っぼくて。
髪も伸ばしてフリフリの服着ていて。

父が、溺愛してたんです、私を。

フリフリの服も欲しいおもちゃも全部父が
わたしを可愛い可愛いって言って買ってきて。

母も最初は一緒になって可愛い可愛いって。
優しかった。
でも、私が小学校に入学する頃から
私に対して冷たくなっていきました。

父は年々私への愛が大きくなってきたようで
母よりも私を優先して愛すので、母はいつしか私が疎ましくなり、邪魔になってきたみたいです。

父は私を管理したがっていて、
髪型、洋服、付き合う友達。趣味や好きな人
全てを把握したがっていました。

パンツや靴下、パジャマまで、とにかく身につけるものは全て父が選ばないと気が済まなかったみたいです。

毎日朝と夜｢お父さん大好き｣と言わされました。
お風呂も一緒に入っていました。

全部自分色に染めようとしてる父が
小さい私は変だとは思わなかったけど、
友達に話すと
｢ママにはなしたら、かえでちゃんのパパ、へんだっていってたよ｣

そう言われて、私の父は普通じゃないんだって知りました。

母はその事に口を出すと父に怒られるので
黙って見ていました。