さんかくちゃん

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 私の家にいるさんかくちゃん。  顏はないのに。  笑った気がした。  そして、包丁の切っ先を。  自分に、あてた。 「ダメ!!」  包丁を放り投げた。  さんかくちゃんがちょっと切れちゃった。  血は出ないけど、切れた場所がピラピラしていて、私の心臓がヒュっとなった。 「痛くない? 大丈夫? なんでこんなことしたの? 私は私を切りたかっただけなのに」  さんかくちゃんが死んだら私は生きていけない。  さんかくちゃんを切りたくなんてない。  さんかくちゃんのいない世界なんて……
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