新生活

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新生活

家に着くと、待ちくたびれたのか心がリビングのソファーで眠っていた。 「心、ただいま。遅くなったな」 パパが眠っている心の肩をポンポンと叩き、起こす。 「あ、お帰りなさい。お父さん」 まだ少し聞き慣れないが、高校生になってから「パパ」と呼ぶ事が恥ずかしく思っていた心は、尋が「父さん」と呼んでいる事を聞き、自分も「お父さん」と呼ぶと言い出したのだ。 「学校に行った後、尋が育った施設に挨拶に行ってたんだ。遅くなって悪かったな」 「そうなんだ。俺も尋が育った所見たかったな……」 目を擦りながら、心が言う。 「じゃ、今度一緒に行く?」 「うんっ!」 尋が心に微笑んで言うと、心は嬉しそうに頷いた。 パパが今から食事を作るのは大変だからと言って、好きな物をデリバリーで注文していい事になり、心と私は口を揃えて『ピザ』と言う。 「いいよ。じゃ、注文しておいてくれ。着替えて来る」 パパはそう言って2階に上がり、ママも普段着へ着替えに2階へ上がる。 私達は3人でどのピザを注文するか話し合い、心が電話で注文する。 「30分くらいで来るって。尋、風呂入って来ていいよ。はいっ、部屋着出しといた」 「うん、ありがと。じゃ、入らせてもらうな」 尋が部屋着を持って浴室に向かう。 「香、で、どうだったの。尋の進路」
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