新生活

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「うん、尋、結構成績はいいみたい。今の成績だと志望校はB判定ぐらいだって」 「B…? ! マジか……行けるかもな」 「うん、担任の先生も指定校推薦の12月の試験までには、A判定ぐらいには成績があげられるだろうって」 「すげぇ! あれ? でも、スポーツ推薦は無理なのか…?」 「うん、高校での活動と実績がないからね。でも、心はスポーツ推薦で受けられるんじゃない?」 「うん、まぁそうなんだけど……そっかぁ。尋、行くんだ……俺も、頑張ろっ」 「ふっ……そうだね」 「俺さ、尋があの大学を受けるって言った時、嬉しかったんだよなぁ」 「ん? 嬉しい?」 「うん。1年後には俺も入学して、大学で尋と一緒にバスケすんの」 「……ふふっ、そっか…」 「絶対、俺より上手くなってレギュラーなんだろうけど、俺もレギュラーになって、2人でスタメン……あぁーダメだ、楽しみ過ぎて、体がムズムズする」 「ふふふっ…」 しばらくすると、パパとママが下りて来て、尋もお風呂から出て来てリビングに皆戻って来た。 心と話していた私も部屋へ着替えに行き、リビングに戻ると『ピザ』が来た。 ダイニングテーブルにLサイズのピザが3枚とチキン、ポテトが並ぶ。 食べながら進路の話や施設の話を心に、彼が話して聞かせる。 「尋、今日はもう遅いから泊まって、明日の朝、ここから心や香と学校に行けばいい。心の部屋に布団を出しておいたよ」 「うん…ありがと、父さん」
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