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「凛、明日になれば、母親との記憶はなくなる。
だが、凛が覚えていたいなら、記憶をなくすのは止めてやる」
「ううん。
ママの記憶を消しても大丈夫。
だって、私には琉果が居るから。
それはずっとずっと昔からで、必ず琉果は私を見つけてくれていたんだよね」
何も答えず、顔を傾け近づいてきた琉果の顔を見て、そっと瞼を閉じる私。
私の唇に触れた琉果の唇。
心の奥から甦ってきたのは、琉果との絆。
私と琉果は前世から繋がっていた。
何も知らないし、何も分からないと思っていた私の心は、ずっとずっと琉果の中にあった。
なら、もう大丈夫。
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