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家には、おばあちゃんがいる。
この家は、元々おばあちゃんの家だ。
前は近所のアパートに住んでいて、春から一緒に暮らし始めた。
瓦の屋根、生垣に囲まれた庭、小さな池も縁側もある。
昔からある古いお家。
家の一番奥のお庭の池が見える部屋がおばあちゃんの部屋だ。
僕は、おばあちゃんに会いに家の奥のおばあちゃんの部屋に遊びに行く。
お母さんは、この家は寒いし、使い勝手が悪いし、薄暗くてキライだと言う。
そんな事を言うなら住まなければいいのにと、僕は思う。
お母さんは、いつもガミガミと僕の事を怒るんだ。
勉強しなさい。靴をそろえなさい。ゲームをしてはいけません。TVも見るものを決められている。
クラスの友達は、僕が見せてもらえないTVのアニメの話をしたり、ゲームの話をするから僕は仲間外れにされている。
家の一番奥の部屋で泣いていると、おばあちゃんが来て優しく頭を撫でてくれる。僕の話を「うんうん」と最後までちゃんと聞いてくれる。
優しいおばあちゃんがいる。
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