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肌と肌が密着する。
篠宮の心臓の音が聞こえるくらい、ぎゅっと抱きしめられる。
朝は気まずくてギクシャクしてしまうんじゃないかと想像してたけど、まるで昨日と同じように恋人かのような雰囲気。
ちょっと…顔がニヤけてしまう。
嬉しくて、ぎゅっと篠宮の背中に手を回した。
「……なぁ」
「ん?」
「そんなにくっつかれるとねー、また襲いたくなっちゃうんだよねー」
いつもの口調で飄々と言う篠宮。
「え?いやいや、朝だし」
「いやいや、朝だから余計に元気なんだろ。お前、男の生態分かってる?」
何故か逆に叱られた。
まぁ…確かに。
密着してるから分かるけど、健全に反応しておられる…。
「ムリ」
「は?」
手を篠宮の胸に当て、体を離す。
顔を上げると、眉を潜めた篠宮と目が合う。
朝って明るいし、夜のような魅惑のエッセンスもないし、シラフだし、現実に戻されて超絶恥ずかしいよね。
そもそも、こんな生々しい会話を篠宮としている事すら違和感。
「…シャワー浴びてくる。篠宮は寝てなよ」
逃げようとすると、グッと肩を掴まれ、仰向けにベッドに押さえつけられる形となってしまう。
ギャーーー!!恥ずかしい!
何すんのよーーーっ!
顕になる胸を両手でガードし、篠宮を見上げると、ニヤッと口角を上げた。
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