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「俺もムリ」
そう言うと、チュッと軽くキスをされる。
カチーン、と固まる体と思考回路。
私の反応を見て、顔を近づけたままの篠宮が、また悪い顔をして囁く。
「なんでそんな顔すんの」
「なんでって…恥ずかしいじゃん」
「全部見たのに」
「そういう問題ではない！」
目を合わせていられなくてプイッと顔を背けると「残念」と、篠宮が呟いた。
ん？
視線を戻そうとするも、顔を背けた事で出来てしまった、隙だらけの首筋に顔を埋められた。
ぞくりと、また甘い刺激が走る。
「ちょっ…篠宮…」
「2人の時は名前で呼ぶ？」
「何、言ってんの…」
「仕事の時とは違う顔が見たい」
は………。
いや、ほんと。何言ってんの。
どういう意味？！
ひとしきり首筋にキスをした後、顔を上げた篠宮は色気を放っていて、抵抗する気力など失せてしまう。
「残念だったね」
「だから、何が…？」
「お前が煽るから止められなくなった」
そう言うと、今度は深いキスを落とす。
あぁ…もう、駄目だ。
力が抜けていく。
恥じらったのがいけなかったのか、何がスイッチを入れたんだろうと考えていたけれど、そんな事はすぐに考えられないくらい快感に溺れてしまう。
………朝から、何やってるんだ。
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