証明

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証明

人は死んだらどうなるのか? これは私たちにとって永遠のテーマと言えるだろう。 さまざまなメディアでは、天国か地獄に行くとか、お星さまになるとか、生まれ変わるとか言われてるけど、本当にそうなのか。 誰かそれを体験したのか。 天国や地獄を見てきたのか。 ただの想像、いや妄想だろ? それを安易に絵にしたり歌にしたり漫画にしたり、まったくなんてことだ。 一から考えてみよう。 まず肉体はそこに残る。 だが、それを動かす意思と肉体の運動は結び付かなくなり、身動き一つ取れなくなる。 そして、意思とは関係なく動くはずの心臓も動きを止める。 こうして生命活動そして脳の動き、すなわち思考が止まるわけだが、はたしてその後、その人物のいわゆる"魂"は一体どうなるのか。 肉体に結びつかないだけで、実は魂はその場にあるのではないか? それは存在してるのに、そこにいる人間がそれを認識できないために、肉体の死=人間の死としてしまっているのではないだろうか。 これは確かめる他ないんじゃなかろうか。 ここは僕が責任を持って調べよう。 勘違いしないでほしい。 いじめを苦にして自殺なんて、僕はそんな弱い人間じゃない。 たしかにクラスでは誰1人として話しかけてこず、トイレ飯の常連で、放課後は体育倉庫で先生に知られたらさらにめんどくさいことになりそうなことをされてはいたが、そんなことは些細なことだ。 僕は強い。だから大丈夫なんだ。 ただこれを証明したいだけ。ただそれだけだ。 そうして、僕は学校の屋上から一歩外に足を踏み出した。
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