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(石尾くんと遊ぶ)
「先輩! 危ないですよ、そんなにくっついたら!」
「面白くない? ポップコーン発明した人ってすごいよね!」
「そうだけど、危ないって!」
「石尾くん、パソコンでさ、ポップコーンの成り立ちって調べてよ! あ! ほら、動き始めたよ!」
「弾けてくるって!」
「まだ大丈夫、早く調べて」
「えっと、インディアンが焚火の中にたまたま入ったトウモロコシが弾けたみたいです。それで食べたら、美味しかった。そんな感じみたいで」
「珍しいね、石尾くんが不確定要素だけで話すなんて。あ、あっちもこっちも動き始めた!」
「だから離れてって! っていうか、フライパンに蓋して!」
「でもどれくらい跳ぶか見てみたくない? それで? インディアンさんたちが発見するって、コーヒー豆と同じだね!」
「ネイティブアメリカンが、アメリカ大陸に渡ってきた人たちが飢えているのを見て教えてあげたそうです。あ! 弾けた! 結構跳んだでしょ? もういいでしょ、蓋して、早く!」
「あと1個!」
「ほら、次が弾けたって! 顔に当たったら危ないから!」
「楽しいね!」
「掃除もしなきゃだし、火傷でもしたら河野さんに殺されちゃいます!」
「掃除はしていくよ、石尾くんの部屋だし。あ、また跳んだ! いっぱい跳び始めたよ! あとで豆まきみたいに拾って食べようよ!」
「冗談でしょう! どいて、蓋するから!」
「……つまんないの。石尾くん、真面目すぎだよ」
(先輩がおかしいんだよ。……カーペットにまで跳んでる……)
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