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あぁ。今日は満月だったんだ。
月明かりがレースのカーテン越しによく見える。
もっと近くで見たいという欲求が、私の中で生まれた。
ちょっとだけ。そう思って、窓の方に足を向けた。
窓から月を見上げていると、ふと視線を感じ、下を見下ろした。
しまった!と思った時には遅かった。
買い物袋を提げたおばさんが、不思議そうに私を見上げていた。
すぐに部屋の陰に引っ込んだが、完全に見られたに違いない。目があってしまったもの。
どうしよう。これがバレたら、またママさんに怒られて、痛いことされる。
どうしよう。どうしよう。
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