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「ぇ、ぁ……っ」
なんで?という言葉は声にならないままに緒川さんの唇に吸い込まれて、一言も言わせてもらえなくて。
「ぁ、――っ、や……」
嫌だという声もゆるっと胸の膨らみを手のひらで押し上げられた瞬間、ビクッと身体が跳ねて言葉にならずに吐息にまぎれた。
そのままゆるゆると双丘の柔らかさを確認するみたいに何度か胸を揉みしだかれて。
それが取り返しのつかないことへの第一歩に思えて、慌てて逃げようと身体をよじったら、まるでそれを逃がさないと言われているみたいにキュッと色付きの先端を指先で捉えられてやんわりとつぶされる。
「……あ、ぁんっ」
途端、胸から甘やかな痺れが走って、緒川さんの口付けからイヤイヤをするように顔を背けた私は、行き場のない快感を逃すみたいに鼻にかかった喘ぎ声をもらした。
一生懸命緒川さんから逃げようと身体を横向けて彼に背中を向けたら、背後からやんわり抱きしめられて、
「胸、すごく敏感なんだね……」
って、わざと吐息を吹き込むようにされながら耳朶を食まれる。
「や、あンっ、それ、ダメぇっ」
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