*嫌がることはしないから

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 背中を丸めるようにしてその声を()けようとしたら、キュッと固くしこった胸の先端を緩急をつけてこねられて、ついでのように首筋に口付けを落とされた。 「ひゃ、ぁんっ」  私、知らなかった。  首筋にも気持ちいいと感じる場所があるってこと。  鎖骨付近に緒川さんの唇が軽く吸い付くように触れるたび、望んでいないのに身体が小刻みに震えて。  肌がゾクリと粟立(あわだ)った。 「菜乃香(なのか)のいいところ、もうひとつ見つけた」  嬉しそうに緒川さんがつぶやいて、私は「違っ」って必死に首を振るけれど、クスッと笑われて信じてもらえない。 「菜乃香(なのか)は口より身体の方が正直だね」  そんな言葉にでさえも、彼の吐く呼気がうなじのあたりに触れるたびゾクゾクと身体が震えて。 「ほら、ここもこんなに」  言われて下腹部に触れられた私は慌てて脚の付け根にギュッと力を入れる。 なのに――。
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