*嫌がることはしないから

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***  どうせ嫌だって言ってもしちゃうくせに。  緒川(おがわ)さんにはそういうズルイところがあるのだと、このホテルに入ってから嫌というほど思い知らされた。  だから抵抗したって無駄だってことも分かっているつもり。  でも、それでも……と思ってしまう。 「嫌だって言ったら……最後までしないでいてもらえますか?」  緒川さんを振り返ってそう言ったら、小さく微笑まれた。 「どう思う? 菜乃香(なのか)は俺がそんな甘い男だって思ってないよね?」  クチュッと入り口に沈められた指がその言葉と同時に奥を目指すように深くなって、さらにそのまま内壁の1箇所をこするようにゆっくりと中を撫でられ、押し上げられる。 「んっ、……やぁ、っ!」  途端、ゾクリとした快感が内側から迫り上がってくるのを感じて、私は思わず息を呑んで身体に力を入れた。  そうしないと、中から何かが溢れ出してしまいそうで怖くて――。 「ここ、こすられると気持ちいいでしょう?」  緒川さんの手指にはの感触が、他とは違って感じられているの?
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