*転職を機に

11/12
前へ
/278ページ
次へ
「お願いっ。あまり(あと)、付けない、でっ」  それでそうお願いしたら、なおちゃんは聞こえないふりをしてもう一方の乳房にも同じように(あざ)を刻みつけるの。 「菜乃香(なのか)、悪いけど俺、そう簡単にお前を手放すつもりはないから」  グイッとブラを引き上げられて、まろび出た色付きの先端を噛み付くように強く吸い上げられる。 「あ、んっ、なおちゃっ、強いっ」  あまりにキツく吸われ過ぎて、敏感すぎるそこがジンジンと痺れるような痛みを訴える。  生理的な涙がじわりと浮き上がった視界のなか、もう一方の先端が、なおちゃんの指先でギュッと引っ張られるようにこねられたのが見えて。 「や、ぁっ!」  痛みに思わずなおちゃんの髪の毛をギュッと掴んだけれど、基本的に従順に(しつ)けられた私は、それ以上の抵抗をすることが出来ないの。 「たまに、ね。この可愛らしい乳首を噛み千切ってしまったら、菜乃香(なのか)はもう俺以外の前じゃ、服、脱げなくなるんじゃないかとか考えてしまうんだ」  怖いことを言って、まるでそれを実行するかのように固く立ち上がったそこを前歯で挟まれて。  私は必死でイヤイヤをする。
/278ページ

最初のコメントを投稿しよう!

673人が本棚に入れています
本棚に追加