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その夜、スマホからオカ研のサイトにログインすると、掲示板に匿名でとんでもない書き込みがされていた。
――連続通り魔事件はサイコビーストというバケモノの仕業。久遠凍砂はその事件に関わっている。
という文面だった。
頭の中が真っ白になった。このことを知っているのは、N**高校では自分と唯人だけ。
(まさか……)
すぐさま、唯人に電話をかける。居ても立っても居られず部屋を歩き回る。
そして、呼び出し音が何度か鳴った後、
「凍砂?」
繋がった。
「オカ研サイトの掲示板見たか!?」
「なんだよ急に。掲示板? ちょっと待って」
キーボードの打鍵音が聞こえてきた。そして、まもなく、
「な、なんだよこれ!?」
唯人も知らないようだった。僅かに安心したのも束の間、じゃあ誰がこんなことを……と、頭の中が動揺の渦に落ちた。
「このことを知ってるのは、学校で唯人と僕だけだ。どこで情報が……」
「もしかして、昼休みのトイレで」
「でも、あの時、誰もいないこと確認したよね」
「ああ……でも、それしか考えられなくないか?」
「もしかして、トイレの外から聞いていたとか?」
「ありえるな……」
「くそ……。とりあえず、この書き込みを消したいんだけどどうすればいい?」
「実は、掲示板の書き込みを消せるのは部長だけなんだ」
「そ、そんな……」
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