甘さと苦さ

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見られているのは恥ずかしい。 気恥ずかしくなって、ちゃちゃっと食べ終わると、ぐっと抱き寄せられた。 そのままキスされて、アイスの味がする。 冷たい唇が暑苦しくなるまでソファーで抱えられてキスされる。 それだけで、くらくらする。 息をつくと、徹君がボトムを留めていたヘアゴムを見つけて、取ってしまう。 「ぶかぶかだった?」 留めてないハーフパンツはゆるくって、徹君が引っ張ると軽く落ちてしまう。 目を見張ると、 「すぐ脱がすっていったろ」 と笑っている。 「かわいいわ」 そうつぶやくと、素足になった私の太ももの内側をすっと撫でた。 ピリッと背筋に刺激が走る。 反応してしまった私が恥ずかしくなって、うろたえてしまう。 「徹」 はぁ、という小さなため息とともにキスが降ってくる。 優しいのではなくって、激しく食べられるようなやつ。 息ができない、ぼうっとする。 気が付くと徹君の手がもうTシャツの中へ入っている。 キスと同時に胸元を触られて、肩で息をする。 唇を外して、「徹」と呼んで、キスを中断してもらう。 ソファーの上だし、部屋も結構明るい。 「徹、お部屋に行こう」 とお願いしたら、首を軽くかしげて、 「ベットがいいの?」 と聞かれた。 なんて色っぽい目をしているんだろう。 目を伏せて頷くと、ぐっと横抱きに抱き上げられて、慌てて落ちないようにしがみついたらそのまま寝室へつれて行かれた。
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