4805人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
「なにそれ。俺の趣味と違う」が、田口君の返事だった。
だけど、すぐにちょっと調べてくれたようで、「多分、こういうとこがいいと思う」とおすすめを教えてくれた。
「っていうかさ、そこ、葵さんも行くわけ?」というので、女友達も来るというと、
「徹は?」と聞き返された。
もう前に徹君と付き合うことになったことは、田口君の耳に入っている。
「徹君は、横浜で表彰式があるから」と説明すると、「あ、っそう」と返事が来た。
『俺、一緒に行くわ。』
少しして、そんなメッセージがきて、びっくりする。
繭ちゃんを連れて行く、とさっき言ったので、紹介してほしいと思っているのか?
『女友達、いい子ですけど、無理です。紹介しませんよ』と返事をすると、『俺、どういうイメージ? 紹介した所がやばかったら、女の子たちだけで行かせたら、気が悪いと思っただけです』と丁寧な説明があった。
アンドリューもいるけど……。
まぁ、田口君が来てくれたら、アンドリューにいい子が見つかって、勝手に遊びに行ってくれても繭ちゃんと安心か。
『そういうわけなら、お願いします』と四人で遊びに行くことになった。
それを聞いて、徹君は「はぁ?」と大きく苛立った声を一声上げたけど、田口君なりの理由を伝えると、「まぁ、そうか。いいんじゃない」と納得したのか、してないのかわからない返事をしていた。
最初のコメントを投稿しよう!