東京

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繭ちゃんとは久しぶりの再会だけど、日頃メッセージのやり取りや電話をしているせいか、それほど久しぶりのようには感じない。 ゆっくり話そうと、カフェに入ると、さっそく「仕事、どうだった?大丈夫そう?」と聞いてくる。 「うん。継続だって。ちょっと面白そうな話もらった」 「そう。よかったね。で、加藤さん、どうだった?」 矢継ぎ早に質問が飛んでくる。 「うーん。仕事していけそう。謝られたけど」 「謝った?なんで?今更、あの時はすまなかったって?」 繭ちゃんは、大体の経緯は知っている。 「そんな感じ。まぁ、いい人だよね」と、私がまとめると、繭ちゃんは納得がいかないのか、「そうかね。ちょっと顔が良かったら、なんでも許されると思ったら、大間違いだと思うけど」と辛らつなことをけろりと言ってのけた。 繭ちゃんは、丸顔で、女の子らしい顔立ちでかわいいと思うのだけど、さらりと毒舌を吐く。 世の中、まともな男はいないと豪語して、二次元を愛している。 漫画だけじゃなく、小説もかなり読んでいる。 イケメンが大好きなのに、現実の男の人にはかなり厳しいことを言う。 それでも、人の恋愛は応援してくれるから、優しい人だ。 時に、躊躇する私に「人生もったいない。片思いでも、なんでも、恋はいいよ」とか言う人だ。
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