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ロビーで田口君と待ちあわせしている。
ロビーのソファーで、3人で待っていると、九時ちょうど位に、田口君はやって来た。
仕事帰りのようでスーツだったけど、ネクタイは外していて、首元のシャツのボタンを少し外している。
仕立ての良さそうなスーツで、王子らしい、オシャレな雰囲気を漂わせている。
「葵さん。待ちました?」
と、近づいて来た田口君に二人を紹介する。
アンドリューが握手して、ニコッとする。
田口君は私をちらっと見た。
(こいつが噂になってた、アンドリュー?)とでも言いたそうだ。
繭ちゃんには会釈で、挨拶して、ハンサムに微笑んでいる。
繭ちゃんも外面モードなのか、王子のハンサムさにやられたのか、ちゃんとにこやかにお辞儀していた。
田口君の案内で、ホテルから歩いて、通りを二本渡って、一層賑やかな道に出る。
少しゆっくり歩いて、紹介された店を目指す。
九時を過ぎているけど、「まだ早いかも」と言いつつ、地下のバーへ入った。
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