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そのまま優しく、髪を片側に寄せて、ワンピースの広く空いた襟首にキスが落ちてくる。
キスが耳へ上がって、名前を呼ばれて体が震えた。
「すげぇ、色っぽい」
あまり着ることのないお出かけ用の少し華やかなワンピースなので、珍しいらしい。
腰に回した手がするりと下りて、ワンピースの裾から太ももの後ろをなぞった。
激しくキスされながら、徹君の手がワンピースの裾の中へ入るのを感じていた。ストッキングの上から、下着のラインをそっとなぞられる。
身体の芯が熱く、溶ける。
徹君にしがみついていないと、ハイヒールでは立っていられないほどクラクラする。
ストッキングを下げられて、長い指が素肌に触れた。
酔っているせいか、少し触られただけで息が上がってしまって、ハイヒールで立っているのが危なっかしくなってきた。
「トオル君」
首に腕を回したままと呼びかけると、徹君は目を細めた。
「トオル、でしょう?」
「トオル。もう立っていられない。靴も脱がなきゃ」
ストラップ付きのハイヒールで、さっと脱ぎ捨てられるものではない。
ん、と腕をとくと、徹君がしゃがみこんでストラップを外して、ハイヒールを脱がしてくれた。
ヒールの高さから解放されて、床に足がついて、ほっとしたと思ったのも一瞬で、しゃがみこんだ徹君が熱い目で上目遣いに私をのぞき込んでいるのと目が合う。
ひどく心臓が跳ねる。
そっと、手を私の足に沿わせると、そのまま太腿に口づけを浴びせた。
スカートが恥ずかしいくらい捲れあがる。
立たされたまま、下着に手をかけられて、させるがままになっている。
膝が震えた。
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