挨拶

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次にお隣の樹君のお宅へお昼ご飯によんでいただく。 二世帯の間はドア一枚でつながっているらしく、徹君に案内されて、お邪魔した。 スリッパのまま「お邪魔します」と徹君のお家へ行くと、「いらっしゃいー、どうぞー!」と明るい優香さんの声がする。パタパタと遼君が走ってきて、「じいじ!とおる!テレビみよう」とリビングへ引っ張っていく。 樹君が遼君の後を追いかけてきたようで、「いらっしゃい。葵ちゃん、入って」と招いてくれた。 声の様子から、優香さんはキッチンで手が離せないという様子だったので、そのままお手伝いに行った。 「こんにちは。なにかお手伝いしましょうか?」と声をかけると、エプロン姿の優香さんが「すみません。おねがいします」とニコニコしてくれた。 もうすでに、ちらし寿司がほぼできていて、唐揚げやエビフライ、ポテトサラダと、エビとアボカドのサラダなど色々華やかなメニューを準備してくれてある。 「子供のパーティーみたいなメニューでごめんなさいね。最近、遼の好きなものばっかり作っちゃうの」と笑っている。 私が来るというだけで、こんなに手間をかけてくれたのが申し訳ない。 「いえ、すみません。子育てでお忙しいのに、ごちそう作ってもらって」 「いえいえ。パパがなんか、そろそろ連れてくるんじゃない?って言うし、お家にきてくれるの、楽しみにしたんですよ」 うふふっと笑う姿がかわいらしい。 テーブルに色々なご馳走を並べて、勧められるままに席に着く。 「今日は、お昼だけど、せっかくだしビールにする?」と優香さんが聞くと、お義父さんが「そうだねぇ。葵さん、飲める?」と聞いてくれた。 「あ、私、車なので」とお断りすると、優香さんが「ノンアルあるよ」と持ってきてくれた。
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