五月

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どんな理由にせよ、今のところ、我が家が私の人生設計の要なのだ。 その大事な家がゴールデンウィーク最終日の昨日の夜、少し壊れた。 夕方からの雨が夜には大雨になり、風も強くなっていたのだが、8時半すぎ、一人でパソコンに向かっていたら、客間の外から大きな音がして、びっくりした。 慌てて客間へ行き、カーテンを開けて外を覗くと、前に徹君に直したほうがいいと言われていた雨といが外れたらしく、軒先から滝のように水が落ちてきていた。 翌日、被害の様子を見に行くと、外れた雨といが一本無惨に落ちていて、水が落ちた地面には雨でできた小さな凹みがあった。 見事に予想が当たったと思って、徹君に「雨といが落ちた!」とラインする。 「こないだ俺が言った所ですか?」 「うん。ゴールデンウィーク忙しかったから、まだ直せてなくって」 「明後日位なら修理にいけますけど」 修理を手伝ってほしくて連絡したんじゃないのに、気を使わせちゃった。 自分の家だから、出来ることは自分でやりたい。 「ううん、大丈夫です。自分でやってみる。だめだったらおねがいします」と返信する。 「はしごから落ちないで下さい」と返事が来た。
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