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落ちた雨といは金属でサビでボロボロになっていたので、地元の大きいDIYストアで新しい雨といと部品を買う。
実家から工具セット一式を借りて、納屋に置いてあったはしごで雨といを取り付ける。
結局、雨といを支える部品だけしっかり固定できれば、あとははめるだけで、一人で一時間ほどで修理できた。
作業自体は簡単なものだったけど、私の背では雨といの位置がはしごで手が届く限界だというのは分かった。
素材自体は軽いとはいえ、長いので雨といが結構持ち上げるのが大変で、終わった頃には腕がぷるぷるして限界だったし。
本当に上手く排水のパイプに接続できたかは、次の雨までわからないけど、一応繋がっているし、今のところ良しとする。
夕方には、母から私が雨といを直していると聞きつけた仕事帰りの父が覗きにきた。
「大丈夫か? 自分で出来たのか?」
そういって、心配する父に工具を返し、新しい雨といを見せた。
「まぁまぁか。なにかあったら、言いなさいよ」
心配は尽きないといった感じで、帰っていった。
もうちょっとで定年退職の父は、時間があれば、家の修繕も手伝ってくれただろうし、元々器用な人だけど、今はまだ役場の仕事で忙しく、半年前の癌の手術後、薬も飲んでいて、煩わせたくない。
出来る事は、なるべく自分でやりたいと思う。
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