五月

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約束の日、3時過ぎに徹君はやってきた。 仕事帰りなのか、スーツではないものの、チノパンに藍色のシャツ。 なんだかスマートで「こんにちは」と玄関に入って来たのをみて、一瞬見惚れる。 ド田舎の古い家の土間だけど、イケメンはどこに立ってもイケメンだ。 眼の保養。。。ありがたい。 「お仕事、忙しいのに、ありがとう」 「いえ、今日は元々午後早く終わる予定だったので」 クライアントさんがちょっと離れた場所で、朝早くから出かけたかわりに、仕事終わりは、直帰だったらしい。 「俺、網戸の修理は出来ませんけど、うちがお願いする業者さんがあるんで、直せるヤツはそこで、あと古いのはホームセンターで買うようにするので、どうですか?」 「徹くん、後で、ご飯食べてく?」 お礼にと思って聞く。 「あ、今日夜にフットサルに行かないとなんで、大丈夫です」 「何時から?」 「七時から」 迷惑かな?と思いつつも他にお礼が思いつかないので、その前に軽食をすすめる 「じゃ、サッカーでお腹減らない程度に軽食は? 5時前に食べれるようにするよ。」 運動する直前は食べないだろうから、早めに。 「いいんですか?」 パッと笑ってくれたんで、迷惑ではなかったようだ。 「じゃ、なにか作るね」 徹君は「はは、やったー」と笑うと網戸を見にいってくれた。 その間に夕食用に用意していた豚カツを揚げて、メニューを変更して軽食風にサンドイッチにする。 付け合せは紫キャベツと人参のコールスロー。 大体出来た所で、徹君に呼ばれて、確認をする。 家の正面と2階は割と新しいので、破けた所がある三枚を業者さんに貼り直してもらうことにして、家の裏側にある4枚を買い替えることに決まった。
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