DIYストア

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ケーキを運んできたのはバイトの子だったけれど、後で徹君は一度オーナーさんに話をしに席を立った。 その様子をテーブルから見ていたけど、仕事しっかりしてるんだな、と関心した。 徹君は普段も別にチャラくないけど、雰囲気は柔らかい。でも今の様子だと、お仕事に関してはちょっときりっとしてて、いつもより大人っぽい感じだ。 社会人だし、当たり前だけど。 あんまりじっと見ててもいけないので、視線を外して、庭を見ながら、男の子は、仕事をちゃんとしてるとか、そういうとこが魅力的だよなぁとか、他人事のように考えていたら、徹君が帰って来た。 「おまたせしました」 「いえいえ。大丈夫です」 「しばらく来てなかったので、不都合とかないか、確認しておきたくって。仕事みたいになっちゃって、すみません」 「全然大丈夫! 徹君のデザイン見れたし、素敵なカフェだし、楽しかったよ」 本当に、素敵で楽しかった。 「気に入ってくれて、良かったです」 にこっと笑うと、伝票を掴んで支払いへ。 私がお礼に払うって言ったのに、お仕事に付き合わせたからって、徹君が払ってくれた。 出掛けにオーナーさんに「美味しかったです。御馳走様でした」と挨拶すると、「また一緒に来て下さいね」とにっこり微笑まれた。 完全に徹君の彼女だと思っている様子。 全くそんなのじゃないのに、申し訳ない。 徹君の彼女は幸せだろうなとおもう。
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