アンドリュー

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教員アパートは、中学校まで歩いて行ける距離で、単身の先生方が住んでいるらしい。 アパートの駐車スペースに車をとめ、部屋へと案内する。 スーツケースを運び込み、一息ついた。毎年やってくる、こういう英語の先生の為に開けてある部屋らしく、ベットや食器などは置きっぱなしで使えるようになっている。 『ベットとかあるのを使っていいんだけど、シーツとかは無いの。持ってる?  買いに行く? 』とベットを指差して聞くと、 『あー、そうなんですか。お店は近い?』と疲れたようで、髪をくしゃくしゃっとして聞き返す。 残念ながら田舎すぎて、車がないとそういう買い物は面倒だ。 『シーツとか日用品のお店は車で二十分位。近所のスーパーは歩いて行けるけど』 『じゃ、シーツとか、一緒に買いに行ってもいい?』 『うん。タオルは? 持ってる?』 歯ブラシ、食器なんか、必要そうなものを確認して、買い物に付き合うことにする。
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