縁側の月

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シャワーして、髪を乾かす。 その間も頭の中はパンクしそうだ。 これはどういう事だろう。 私が徹君を狙っていて、どうも上手く出来ないでいるうちに、逆にもう仕留められている気がする。 徹君は、夏の夜の高揚感だけで、こういう事になっているんだろうか。 このまま流されたらいけない気もするけれど、あの人と居るとただ甘ったるい空気に溺れてしまいたくなる。 一晩あの人を手に入れる為に、もう友人である事を投げ出しても良いと思えてしまう。 でも、明日、私は泣くのかな。 ドキドキしているのに、胸の奥が少し痛い。
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