縁側の月

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舌に指先を絡められて必死に応じていると、そのまま反対の手で身体を攻められた。 口を閉じたらトオルくんの指を噛んでしまいそうで、口を開けて息継ぎをする。 口内を指で冒されているようで、身体の感覚が高まるのが早い。 「んっんあぁ〜 ぁあー」 口が閉じられない状態で、情けない声が出る。 恥ずかしすぎる。 「とお、とおぅ、ん~~~っ」 名前すらうまく声にならない。 息が苦しくなって、徹君の手を両手で抱え込むように押さえ込んで外した。 そのまま激しく攻め立てられて、喘ぎ続ける。 朝の光の中では、すべての音が場違い過ぎてくらくらした。 「葵ちゃん」 ぐったりと、シーツを抱えて、たおれこんでいる私の髪の毛を少しずらして肩にキスしてくれる。 「お風呂、俺が入れようか? シャワーにする?」 少し休んだけど、まだ身体がだるい。 日は上がって、部屋が暑くなってきている。 徹くん、ちょっと想像以上に、色っぽいことをする人だった。 「暑いから、シャワーする」 頭もあげずに、そのまま呟く。 「ん。一緒にする?」 「自分で入る。もうドキドキしすぎた」 「もう、やらしいことしないけど」 さっき、終ってから、徹君はもう一回抱きたい位だけど、今日はもうオシマイって言っていた。 ちゃんと手持ちの物の数を考えての回数だったらしい。 「徹君と居ると私が勝手にドキドキするから」 おでこにキスされて、「葵。そういう事言うと、したくなる」と笑われた。 もう少し寝てたいけど、ごはんを作ってあげたい。 「じゃ、俺、先にシャワーしてくるから、まだ寝てて。」 徹君が下へ降りていって、また少し目を閉じた。
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