少女たちの素敵な花園

6/11

40人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
『ダ,ダレ……ワ……ガンン……ナイィィ……』 「昔っからそうだったよね。私はこんなに明日香ちゃんのことを大好きなのに,ずっと無視されて。好きな人にずっと無視されるのってマジで辛いんだよ。明日香ちゃんと同じ中学校に進学したけど,中学では一回もクラスは一緒になれなくて辛かったしさ」 『オ……オ……オレガ……イ……ダズゲ……デ……』  相変わらず視界から外れたところで話しかけてくる相手に恐怖しか感じなくなっていた。私を拘束して監禁しているのは小学校,中学校が同じで,私を狙って拘束していることを知り,真っ暗な絶望と恐怖が心を吞み込んでいくようだった。 「結子ちゃんで色々実験したんだけど,先輩の資料にあった麻酔薬を持続点滴静注っていうんだけどさ,意識が戻るか戻らないギリギリの量を入れ続けてみたり,何処を斬ったら綺麗に切断できて,死なないかっていうのもすごく勉強になったの」  なにを言っているのか理解はできなかったが,頭がおかしいことだけはわかった。結子と美樹と同じクラスだったなら,小学校五,六年生の同級生だけだった。 「結子ちゃんは何度か意識が戻ったんだけど,その度に絶叫するし,血だらけになって暴れるし,マジでうるさくてすごい大変だったよ。太っててあんまり可愛くないくせに調子にのってさ,でも資料に一番近いサンプルっぽかったからよかったけど」 『ダ……ダ……ダズ……ダズゲ……デェェ……』
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加