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花火終了後2時間ほど飲み食いしながら皆で話をし、それぞれが非日常を楽しんだ。部屋は1泊取ってあるそうで、もったいないのでマミと曽根さんが泊まっていくことになった。マンション近くでタクシーを降り少し歩く。
「桜も泊まれたのに…帰ってきて本当に良かったのか?」
「うん、もう十分楽しんだし…寝るのはゆっくり賢祐とがいいな」
「確かに、マミと一緒に泊まったら一晩中うるさそうだ…曽根さん大丈夫か?」
「あの二人、仕事出来る者同士通じるものがありそう。賢祐の本の話で曽根さんの感想を聞いたでしょ?あの後も二人すごく共感しあって盛り上がってたみたい」
「今夜のメンバーは桜が繋いだんだ」
彼女は何も答えず黒い空を見上げ微笑んでいた。
俺が風呂から上がると桜は脚だけ布団に入れ本を読んでいる。
「また借りたのか?」
「う…ん」
「誰の本?」
「う…ん」
本から目を離さず適当な返事をする桜に
「今からいい?」
「う…ん」
「寝かさないよ」
「う…ん」
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