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体を拭く間も水分を摂る間もベッドに横になっても、桜は言葉を飲み込み続け、目を閉じた彼女と一緒に寝ようと寄り添うと彼女は僅かに震えていた。慌てて体温をチェックするが問題はない。
「寒い?寒気がするならまた熱あがるな…ごめん、桜…俺のせいだ」
「…大丈夫…」
やっと発したのは震えるような大丈夫…全然大丈夫じゃない音だ。
「桜…お願いだからちゃんと教えて…じゃないと俺ずっと目開けて寝ずに観察するよ?」
「…お風呂で…少し頭ふわっとして…上がらないとダメだなって…でも…体あつ…くって…」
「逆上せた?」
「…賢祐が…触るから…」
「っ…もっと触って欲しくて熱くなった?ここ?」
彼女の下腹部、子宮あたりに手を当ててゆっくりと撫でる。微かに、うんと返事が聞こえ
「…体調良くないのは…わかってる…花火も行きたい…でも…」
「でも…?言って、桜…恥ずかしくないよ…愛し合ってるんだ…男女関係なく求め合って当たり前」
「う…ん…でも今はいい…」
「どうしてだ?」
「…私が…途中でしんどくなったりしたら…賢祐…最後まで…出来な…いかもしれないでしょ…」
あーまた俺の心配か…
「それならそれでいいだろ…俺は構わない。私に触れて…気持ちよくしてって言えばいいんだ、桜は…」
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