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桜の後を俺も礼を言いながら部屋へ進むと曽根さんが
「…こんばんは…桜子さん西野さん…先日は本当に…」
「曽根さん、こんばんは。今日お会い出来るのを桜が楽しみにしていましたよ。先日の話はもう無しでお願いしますね」
彼女が謝る前に伝えておく。今日は桜のこの夏最大のイベントだ、楽しくなくてはならない。それに俺も桜ももう謝罪を求めてはいない。そこで部屋のインターホンが鳴りマミかと思ったがルームサービスだった。そのルームサービスを追いかけて来たのかというタイミングでマミが来た。
「わあ、マミさん髪色を変えたんですね?すごく似合ってます。ピンク?」
「そう、ピンクベージュ。桜ちゃんもする?」
「マミさんだから似合うんだと思う」
桜の言葉に気を良くしたマミは声も大きく
「何?ここ豪華なバイキングレストランみたいになってるの?」
「花火を見ながらの食事になるだろうしコースじゃなく、いろいろセルフで取ってもらったらいいかと思って準備しました」
橘さんが言うとその腕に自分の腕を絡ませたマミは橘さんを見上げて言う。
「出来る男は違うわね」
「マミさん…そのテンション…もうどこかで呑んで来たんですか?」
橘さんの真顔に皆が大笑いしマミは笑い声に負けない声で言った。
「花火が上がったらもっとテンション上がるわよ」
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