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俺の目の前にあるのは…何?
加藤桜子の戸籍抄本と加藤桜子と記入された婚姻届。
そして数秒前の桜の声。
「西野賢祐さん、私と結婚して下さい。あなたを一生愛します」
ああ…言葉が出ないよ…父さん兄さん…
「賢祐…黙っていてごめんなさい。去年喫茶店の相談をしている時にマスターに‘まだ私を娘にして頂けますか?’と聞いたの。ご夫婦とも心良く受け入れて下さって…今日…お父さんお母さんの命日…結婚を申し込むことを決めてたの。でも…今のままでもいいのよ…結婚しな…」
「するっ」
桜の言葉を遮り抱きしめた。
「…っ、さく…ら…本当に…いいのか?」
「いいに決まってるでしょ?私がお願いしてるのよ」
「ありがとう…どうしたらいい…?俺…感謝してもしきれない…マスターたちと桜に…」
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