7

2/7
前へ
/46ページ
次へ
<出掛けたり、映画見に行ったり、色々したい。あ、旅行も行きたい。絶対楽しい。よーし、金貯めよ。> 田島の心、結構おしゃべりなんだね。今まで本当に気持ちを抑えてたんだなぁ。じんわりと苦い感情が胸に広がり、横顔をじっと見上げていると、田島がこちらを見る。 <ガン見だな。> 「ガン見だな。」 いつものシンプル思考に安堵感を覚えて微笑むと、田島も微笑んで、唇を重ねるだけの優しいキスをされる。 これからは聞こえても、聞こえなくても、田島の心にしっかり向き合うよ。 田島の目を見つめて、心の中で誓う。 <ん?足りない?> 「ん?足りない?」 田島がまた口づけをする。さっきよりもしっかりと引き寄せられて、唇を舐められる。少し開くと、田島の舌がするりと入ってきて、私の舌を誘い出すようにゆっくりと動き回る。 私は蕩けるような感覚に没頭する。力が抜けそうになり、しがみつくように田島の服を握る。 角度を変えて、さらに深くなる。水音と、田島の息づかいと、全てが私を興奮させる。 ああ、これはマズい。また腹キュンが・・・。 <ヤバ、ムラムラしてきた。> 田島が唇を離す。 <今日はできないから、この辺で止めとかないと。無理強いしたくない。> 田島の心の声にまた腹キュンを起こす。 んー、ごめん、私が我慢できないみたい。 「もっと。」 <こら、こら、こら> 「いや、これ以上したら止まんなくなりそうだから。」 「私も。」 <エローーーーいっ!> 「百合はいつからそんなにエロくなったんだ?嬉しいけど。」 「田島のことエッチな目で見るようになってから。」 <俺のせいだってよーーーーっ!> 「もう無理。我慢無理。」 田島が私を押し倒し、唇を塞いだ。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

156人が本棚に入れています
本棚に追加