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信号が青になった。
私はヒールのかかとを高く持ち上げて前に踏み出した。
精一杯きょうを生きたなら、ずっと停滞している私とゆたかの想い出に別の答えを見つけられる、きっとね。
きょう、ありがとうってことばの意味を私はひとつだけ見つけられたよ。
からすとネズミを従えた、ごみ清掃員の彼のおかげでパスワードが戻ってきた。しかもその彼が大好きだったゆたかにそっくりなんて。
奇跡過ぎて、ありがとう!
「ゆたか!私は今でも考え続けてるよ。ありがとうってことばの反対のことばを自分で見つけるためにね!」
ずっと心の深いところで留めていたことばを青空に向かって放つ。
遠く遠くまで届け!
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