残念な頭でいざのぞむ

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パターン1    私がお風呂でのぼせる。心配して来てくれた巧が抱き上げて運んでくれる。あらまあ裸じゃないか! パターン2  私が入っているとまさかの巧が一緒に入ってくる パターン3  お風呂を覗いている痴漢が出没! 悲鳴をあげて来てくれた巧が痴漢を撃退! 「……なんで私の脳みそってこんなに残念なの?」  温泉の成分でツルツルになった肌を触りながら、私は一人呟いた。  涼しい露天風呂は最高だ。夜っていうのがまたいい。このお風呂には何の文句もない。  文句をつけたいのは自分の脳内思考だ。一人お風呂に浸かりながら、これからのパターンを想像してみたけどどれも少女漫画やゲームで培った展開しか思い浮かばない。全部アブノーマルすぎる。  はあとため息をついて頭を抱えた。のぼせるなんて体張りたくないし、痴漢はでそうにないし、巧が入ってくる気配もない。入ってきたら張り倒しちゃいそうだし。  これから私一体どうすりゃいいの??  スマホ持ってきて調べればよかった。
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